メルセデスBクラスのCVT(722.8)変速不良です。
ミッション内部にあるエレクトリカルプレートの不具合により温まると変速異常が発生してしまいます。
部品としてはバルブボデーASS’Yでの供給しかなく、高額になるため海外にてエレクトリカルプレートの修理を依頼しました。
下はバルブボデーが外れたミッションを下からとった写真です。
左中央部に左右からプーリーのようなものに挟まれた金属で来たベルトのようなものがあります。
このプーリーの幅を換えることによって変速させているのですが間のベルトが海外ではよく破損するとのことです。
ちなみにこのベルトは日本製です。
ちょっと古いのですがBMW525 E39 エンジン警告点灯にて入庫
早速BMW純正テスターISTAにて診断、P0174混合気が薄すぎると表示。
インテーク側にて二次空気を吸っているのだろうと調べたのですが原因が解りません。
そこで去年ラスベガスのSEMAショーにて購入したこちらのスモークテスターにて点検。
最初は気がつかなかったのですが、なんとバルブカバーより煙が上がってきました。
この写真だとわかりにくいですね。
オイルフィラーのキャップを外すと煙が出ているのがよくわかります。
スモークテスターはミネラルオイルを加熱し煙幕ををつくります。
その煙をインテーク内に注入し漏れを特定することができます。
BMWのエンジン内部は絶えず負圧を保っているのでバルブカバーの隙間が二次空気を吸い燃料を薄くしたものと思われます。
メルセデス・ベンツ、7速722.9の定番であるスピードセンサー不良にるエマージャンシーモード(3速固定)です。
スピードセンサーはエレクトリカルプレートに内蔵されているためプレートごとの交換になります。
下の写真が新旧のエレクトリカルプレート
新しいものは品番変更になっており対策となっているようです。
写真では見づらいのですがプレート右上に古い方には”2”、新しいものには”3”と印字されています。
初期の7速にはこの番号が”1”と印字されているものがあり、この場合はメカトロそっくりの交換となります。
下の写真はコンダクタープレートとバルブボデーが一体となったメカトロです。
エレクトリカルプレートを交換するにあたり正しく車両に取り付けられているコントロールユニットのバージョンを認識させるためSCN(Software Calibration Nuber) の入力を伴います。
弊社ではオンラインにてSCNを入手しエレクトリカルプレートを正しく車両に認識させることができます。
最後にミッション本体に取り付けられてメカトロです。
ミッションが突然変速しなくなってしまったら一度お問い合わせください。